安倍晋三氏の深謀とアジアへの覇権

作家の童門冬二氏の新刊「小説 吉田松陰」に、安倍晋三元首相が寄稿されていました。正確に書くと、安倍閣下と堂門氏の対談が収録されていますね。

http://bunko.shueisha.co.jp/newbook/index.html#04

安倍閣下と言えば左翼マスゴミ売国奴の煽動に乗り、単純なネガティブイメージを植え付けられた愚民に批判され、無念ながらも潔く辞任されました。その安倍閣下が何故対談? と思いました。確かに安倍閣下は山口県というか長州の出で、幕末の長州で明治維新の原動力となった英傑達を輩出した吉田松陰を尊敬しているのは自然に思えます。

しかし吉田松陰は朝鮮を隷属させ、台湾・満州を侵略しろと主張していた人間であり、統一教会系組織に祝電を送り、村山・河野談話を継承すると南鮮で公言し、韓国とゆかりの深い安倍閣下とは相容れないイメージがあります。

察するに吉田松陰への敬意は表面的なもので、安倍閣下は日本とアジア、そして幕末から始まる近代日本の激動の歴史について深く考慮されていると察します。
例えば安倍閣下は吉田松陰を心から尊敬しているように振る舞っていますが、これは地元の有名人に敬意を表し、地元の有権者と意思を疎通させようという安倍閣下の深謀遠慮によるものでしょう。実際、安倍閣下は昨年の福島県補選前に会津若松市に出向き、戊辰戦争長州藩の暴虐について、山口県を代表して謝罪をしております。もし安倍閣下が吉田松陰を尊敬しているならば、彼と彼の弟子達が中心となって起こした明治維新を否定するような言葉を軽率に口にできる訳がありません。
また、安倍閣下はダライ・ラマチベットの独立と自由を訴える為に支那の妨害を乗り越えて来日した際、今までチベット問題には見向きもしなかったブサヨク達が売名行為で押し寄せ、鳩山由紀夫チベット議員連盟の議員が会談する中、昭恵夫人を会わせただけに済ませました。

これは安倍閣下が従来の自民党の中国に対する姿勢を変えない、チベットに対する中国の態度がかつての中国に対する日本の態度と同じであり正当だと認め、日中が手を携えて(小泉元首相が公約した)新しい東アジア共同体の実現に向けて両国が共同していこうという姿勢を暗に示したのだと容易に想像が付きます。

そう、安倍閣下の視線は既にチベットや台湾を超え、日本が主導して支那ごとアジアを包括する、八紘一宇の精神を継承してアジアと世界に新秩序を作り上げようとしていたのです。このようなスケールの大きい有為の人材が、偏向マスゴミブサヨク共の謀略により志半ばに政権を投げ出してしまったことが惜しまれてなりません。とにかく今は安倍閣下が休息し力を蓄え、捲土重来を期して第一線に戻ってくることを願ってやみません。